海と大地を感じながら走るオロロンライン
オロロンラインは北海道の日本海側を走る、小樽と稚内を結ぶ海岸沿いの道路です。
北海道の大地と日本海の眺めを楽しみながら走る、380キロの長い長い道。
北の大地と雄大な海の景色が堪能できる、北海道ならではのツーリングコースとして有名です。
オロロンラインのオロロンとは、海鳥のことです。
オロロンラインが走る日本海に浮かぶ、天売島という島がありますが、この島生息するウミガラスのことを、島の人達はオロロン鳥と呼んでいます。
この鳥がオロローンと鳴くからだそうです。
現在、絶滅の危機に瀕しているオロロン鳥にちなんで、オロロンラインと名付けられました。
オロロンラインはとても長い道ですが、その中でも最北端を走る道道106号線の道が特に魅力的です。
オロロンラインの道道106号線は、稚内から天塩へと続く約68キロの道です。
日本海に沿って走るこの道の片方には日本海、もう片方には広大なサロベツ原野が広がっています。
その風景は雄大で、ここが日本であることが信じられないほどの絶景。
風力発電のための風車以外は、信号機も電柱も、ガードレールもありません。
見えるのは、ただ風力発電所の巨大な風車のみ。
原野と海に挟まれて、どこまでもどこまでも道路が続きます。
非現実的な風景の中で、物語の登場人物になったような気分が味わえます。
この道を走っていると、海の向こうに利尻富士の山が見えます。
本州とはまったく異なるスケールの大きさに、絶景ドライブ100選でも上位にランキングする、オロロンラインの中でも白眉といえるおすすめのビューポイントとなっています。
信号機もなくまっすぐに続く道ですから、思わずスピードを出してしまいそうになるので注意してください。
安全第一で運転しましょう。
かつて陸の孤島だったエリアを通るオロロンラインの国道231号線
道道106号線以外の道にも、見どころがたくさんあります。
そのなかでも有名なのが、国道231号線にある白銀の滝です。
暑寒連峰から日本海へと流れ落ちる、落差は25メートルの滝。
清々しいオゾンが、ツーリングの疲れを癒やしてくれます。
特に雪解け水で滝の数量が増す春先は迫力満点で、見ごたえがあります。
ただ、この付近はマムシが出ることがあるので注意してください。
白銀の滝があるオロロンラインの国道231号線は、険しい地形で冬は陸の孤島だった雄冬岬を通っています。
雄冬岬は北海道三大秘岬と呼ばれるほど、冬は交通手段が閉ざされていましたが、国道231号線の開通によって交通の便が格段に良くなりました。
雄大な自然を体全体で感じながら走れるオロロンライン、一度は訪れたい夢のツーリングコースです。