オーバーヒートの症状について
オーバーヒートは、エンジンが異常に熱を持っている状態です。
水冷エンジンの場合は水温計の表示が80度から100度程度であれば正常ですが、120度を超えるぐらいいなるとオーバーヒートの可能性があります。
空冷エンジンには水温計はないので、もし油温計を付けているのであれば、それが120度から130度になっているとオーバーヒートしているかもしれません。
また、走行中に急に力が弱くなったり、発進する時や加速するときに異音がする、金属の焦げたような異臭がする、エンストするということがあれば、オーバーヒートの前兆かあるいはすでにオーバーヒートしています。
ラジエターの中の圧力が上がってキャップやタンクから冷却水が出てくることもあります。
オーバーヒートを放っておくと焼き付きが起きてしまうので、症状があるようならすぐに対応する必要があります。
オーバーヒートの原因は?
空冷エンジンでも水冷エンジンでもクリアランス(隙間)がありますが、空冷エンジンはエンジンの温度が高くなりやすく、ピストンとシリンダーが影響を受けやすいのでクリアランスは広くなっています。
一方、水冷エンジンはピストンとシリンダーの膨張率がさほど大きくないので、クリアランスの幅は狭くなっています。
いずれにしても、オーバーヒートするとクリアランスの幅が正常ではなくなります。
クリアランスが狭くなると、オイルが入り込めなくなりオーバーヒートにつながります。
走行の仕方が原因でオーバーヒートを起こすこともあります。
低速走行をしていて冷却風が当たらない、オフロードなど低速走行でエンジンを回したといった時です。
その他の原因は、冷却効率の低下、冷却液の不足、ウォーターポンプの故障などがあります。
オーバーヒートしてしまったときの対策
走行していてエンジンが熱くなってきたと感じたら、走行するのをやめて涼しい場所に移動して温度が下がるのを待ちます。
水などをかけて一気に冷やそうとするとエンジンが破損することがあるので、自然に温度が下がるのを待ちましょう。
もし停車した時に吹き返しがおさまっていれば、アイドリングしたまま水温計を確認します。
温度が下がっているなら、エンジンがある程度冷めるのを待ってリザーバータンクに水を入れます。
更にエンジンが冷めるのを待って、ラジエターキャップを開けて冷却液を確認し、応急処置として水道水を補充します。
ただ、判断が難しい、自分で対処する自信がないというときにはロードサービスを呼びましょう。
オーバーヒートを起こさないようにするには、日ごろからこまめにメンテナンスしておくことが大切です。
気温が高い季節に渋滞した道路を走行するのを避ける、峠道を沢山走らないなど走行の仕方にも注意しましょう。