ツーリングに限らず、「山でのレジャー」を楽しむ時の注意点に、「天候」があります。
山の天候というのは、地上とはまったく異なるというのは頻繁に聞く話ですよね。
例えば、地上ではポカポカと暖かい気候だったとしても、山の上は雨が降っていたり、気温が地上と比べてびっくりするほど低かったり、いろいろな違いがあります。
解りやすい例をご紹介しましょう。
白馬岳という山をご存知でしょうか。
長野県と富山県のふたつの県にまたがるこの山は、夏になっても山頂に雪が残っています。
長野と富山は雪が多い地域ですが、地上にいれば、「夏に雪が残る」ということはまずありません。
どうしてこの様な現象が起こるのかといえば、考えられるのは「地上と山頂では気温が違う」という理由ではないでしょうか。
そう、こういう現象が、地上と頂上の寒暖の差を物語っているのです。
山に良く行く人だと解りますが、山の天候を計るのに地上の天候はまずあてになりません。
あくまでも、地上は地上、山は山。
きちんと分けて考えないと、山は時に人に向かって牙を向く存在になってしまいます。
よくあるのが、「山のことを良く知らない人が、勢いで山に入ってしまう」というパターン。
山のことをきちんと調べている人は、山がどれだけ怖い場所を知っているので、万全の装備を整えます。
それをせずに山に入った人が、時に事故にあい、また時に命を落とす・・・ということもよくあります。
それこそ、テレビではよくそういった事故の報道がされていますよね。
ツーリングはとても楽しいものです。
だけど、それはあくまで「ルールを守った時の話」であって、途中に事故や事件があれば、それはたちまち辛い思い出に変わってしまうでしょう。
だからこそ、ツーリングで山に入る時は、きちんとその山の気候について調べ、その気候に合った服装で行くことが必要になります。
自分がツーリングを楽しむという目的の為でもありますが、「人に迷惑をかけない」という最低限のルールを守ることは、山に入るもののマナーです。
仮にツーリングで遭難などをしてしまった場合、それを助ける人がまた山に入ることになります。
場合によっては、その人たちも危険を犯すことになるかもしれません。
ツーリングで山を走る時は、まずその山についてきちんと調べること。
そして、その状況に合った支度をしていくこと。
最低限、「人に迷惑をかけない」という準備をしていくこと。
これらのことは、しっかりと徹底して行くようにして下さい。