曽木の滝が人気の理由
曽木の滝は高さ12メートル、幅210メートルある規模の大きな滝で、鹿児島県伊佐市の上流に位置しています。
九州自動車道「栗野IC」からバイクで約30分、「人吉IC」から約50分で、伊佐市街地からだと国道267号、県道404号線経由で15分ほどです。
豪快で壮大な曽木の滝は「東洋のナイアガラ」と呼ばれています。
豊臣秀吉も島津攻めの帰路の途中に立ち寄って、曽木の滝を眺めたといわれています。
なお、観音渕は島津家家臣の新納忠元が豊臣秀吉を突き落そうとしたといわれている場所で、秀吉は突き落されないように、忠元の袖を離さなかったそうです。
また、曽木の滝の展望所には、歌人の柳原白蓮が詠んだ歌「もののふの むかしがたりを 曽木の滝 水のしぶきに ぬれつつぞ聞く」の歌碑があります。
NHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」の登場人物である葉山蓮子は柳原白蓮がモデルだったといわれていて、この歌碑はその頃に設置されました。
曽木の滝には四季折々の美しさと歴史がある観光名所で、桜や紅葉の季節にはイベントも開催されています。
曽木の滝の春夏秋冬
一帯は「曽木の滝公園」という自然公園で、春は桜やツツジを楽しむことができます。
桜の見頃は、3月中旬ごろから4月上旬にかけてです。
伊佐市にはお花見スポットが多くあって、曽木の滝からバイクで15分ほどのところにある忠元公園は日本さくらの名所100選に選ばれています。
夏になると曽木の滝の水量は多くなり、水しぶきがより豪快になります。
岩壁から大量の水が流れる様子は圧巻で、涼を求めて多くの観光客が訪れています。
秋は、紅葉と銀杏が周辺を鮮やかに彩ります。
滝と紅葉のコントラストが見もので、見頃は11月中旬ごろから11月下旬にかけてです。
紅葉の見頃を少し過ぎた頃のイチョウやもみじの葉っぱの絨毯も、美しいと評判です。
曽木の滝の紅葉は「日本紅葉の名所100選」に選ばれていて、毎年11月下旬には「もみじ祭り」が開催されています。
和太鼓やダンスなどの催し物や、屋台も出店して賑やかになりますが、混み合うため当日は交通規制があります。
臨時駐車場からシャトルバスで移動する交通規制になりますが、往路のみ片道100円のアクセスです。
冬は晴れた朝がおすすめで、霧がかった幻想的な滝を見ることができます。
鹿児島県には南国のイメージがありますが、曽木の滝がある伊佐市は「鹿児島の北海道」といわれるほど冬は寒く、最低気温が0度以下の日もあります。
早起きした冬の朝に、あたたかい恰好をして滝を見に行ってみるのはどうでしょうか。
また、寒い日は北薩地方ならではの郷土料理「そばじゅい」がおすすめです。
熱々の煮込みそばで、冷えた体があたたまります。