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燃費重視のツーリング術
スロットル操作で燃費はここまで変わる
都市部から郊外へ抜けるまでは加減速が多く、燃料は思った以上に消費されます。まず意識したいのはスロットルの「開け始め」を滑らかにすること。発進直後に一気に回転を上げると、燃料噴射は濃くなり無駄が増大します。理想は、エンジンが低中速トルクを発揮しやすい3〜5千回転で小刻みに車速を上げ、一定速に達したら維持する走り方。山岳路では登坂の手前でやや速度を取っておき、坂での深開度を避ける“助走”も有効です。エンブレの使い方にもコツがあり、長い下りは早めにシフトアップしてエンジン回転を落とし、インジェクションを停止させる「燃料カット区間」を長く確保しましょう。これらを組み合わせると、一般的な250cc単気筒なら実燃費35km/Lが40km/Lに届くケースも珍しくありません。
ルートと荷物の最適化が節約につながる
燃費重視の旅では「距離より勾配」を見ることが重要です。高速料金を節約しようと峠を多用すると、低速ギアで回転を引っ張るシーンが増え、かえって燃料を消費する場合があります。Googleマップの標高プロファイルや道路交通情報の平均流速を確認し、渋滞路を避けて巡航速度を保てるバイパスや海沿いルートを選定しましょう。さらに積載量の見直しも忘れずに。キャンプツーリングなら、調理器具はアルミ製の軽量セットに統一し、衣類は圧縮袋で体積を半減。タンクバッグとサイドバッグの重量バランスを整えれば、空気抵抗も減り一石二鳥です。1kgの余分な荷物は100km走行あたり約0.2%の燃費ロスというデータもあり、2000kmのロングツーリングではガソリン1リットル以上の差が生まれます。なお、距離が長いフェリー区間を賢く活用するのも低燃費派には定番テクニックです。本州から北海道へ向かう場合、青森〜函館を航路に置き換えれば、山間部のアップダウンや渋滞をまとめてスキップでき、燃費はもちろん体力の温存にも寄与します。フェリー早割や深夜便は片道千円以上安くなるケースもあり、ガソリン節約と合わせて“ダブルでお得”です。出発前にガソリン価格比較アプリでエリア最安値のスタンドをブックマークし、現地で価格差に驚かないよう備えておくと、想定外の出費を避けられます。
燃費優秀なおすすめバイク3選
排気量や車重、エンジン形式で燃費性能は大きく変わります。近年の実測値で特に優秀なのがホンダCT125・ハンターカブ。空冷124ccながら平均60km/L前後を記録し、3.8Lタンクでも200km以上無給油で走れます。次にヤマハYZF-R25はパラツイン250ccながら37km/L超。フルカウルで空力が高く、高速巡航時に燃料を抑えられる点が魅力です。最後はカワサキNinja400。398ccと余裕の排気量でありながら、実燃費は28〜30km/L台を維持し、14Lタンクと合わせて航続400kmオーバーを実現。いずれもFI制御が緻密で、O₂センサーが走行状況に応じて空燃比を最適化する最新設計です。車両選びの段階から燃費に目を向けることで、旅先での給油ストップを減らし、時間もコストも有効活用できます。